青いブレスレット

顔を上げると、中谷がいる。


「お前、来るの早いな」


中谷が突拍子もないことを言うから、思わず言い返してしまう。

「はあ!?あんたが遅いんでしょ!遅刻魔!!」


中谷はポカンとした顔をする。


そして、近くの大きな時計台を指差す。



「まだ、1時になってないけど」


…へ?


時計台を見ると………12時35分。



あれ?

もしかして、時間間違えた……?


急に恥ずかしくなって顔が赤くなる。



「お前もう1時だと思った?相変わらずドジだなー」


中谷は吹き出す。

…なにも言い返せない。



「…ごめん」

「いいよ別に。でも今日は先に来てびっくりさせようと思ったのにな」



…え?


たしかにわたしが時間を間違えてなければ、中谷のほうが先に来ていたはず。


でも、どういう意味なんだろう?


「ほら、行くぞ!」



ボーッとしていると、ぐいっと手を引かれた。


あ、あったかい。



「うわっ!お前手え冷たっ!!」



そう言いながらも、中谷はわたしの手を離さずに引っ張っていった。