青いブレスレット

「失礼しまーす。紗奈ー」



…あ、理香ちゃんの声だ。

そう思っていると、カーテンが開いて、理香ちゃんと千夏ちゃんが入ってきた。


「紗奈、大丈夫?授業終わったから、かばん持ってきたよ」

「ありがとう…」

「紗奈ちゃん、さっきの男の子って知り合い?他のクラスなのに紗奈ちゃん倒れた瞬間こっち来て…」


千夏ちゃんは不思議な顔をする。

そうだ、千夏ちゃんも理香ちゃんも、中谷のことは知らないんだ。



「…元カレなの」



そう答えると、2人は一瞬びっくりした顔をしたけど、深くは聞いてこなかった。



「そうだ、紗奈ちゃん、25日って空いてる?」

「え?」

「理香ちゃんの家でクリスマスパーティするの!舞華ちゃんとか百合ちゃんの集まりの中に、あたしと健も入れてもらったの!紗奈ちゃんも来てね!」

「みんな、彼氏と過ごさないの?」

「24日は彼氏と過ごすけどね」


千夏ちゃんたちと舞華ちゃんたちに接点はないのに…

…みんな、もしかしてわたしに気を使ってくれてるのかな?



みんな、ほんとに優しい。



「うん、行く!」


そう答えると、千夏ちゃんも理香ちゃんも笑ってくれた。



一瞬、水原くんのことが頭をよぎる。



水原くんはクリスマス誰と過ごすのかな?


イブはあの子たちのクリスマス会に行くのかな?

25日は?


気になる。



でも、気にしたところで仕方ないんだ…



そんな気持ちを隠すように、わたしは笑顔を作った。