青いブレスレット

「水原くん、今日わたしたちと一緒にどっか寄ってかない?」


今日は5人ノートを借りに来たと思ったら、放課後、こんな声まで聞こえてきた。



ちらっと横目で見ると、クラスの女の子3人がニコニコしながら水原くんの机を囲んでいる。



水原くんは相変わらず鈍感なようで、「?」という顔をしている。



「なんで俺?」

「水原くんと遊んでみたいなーって思ってて。いいでしょ?」



水原くん、やっぱり乗り気じゃないじゃん。

イライラする。



「紗奈、早くしないと水原くん連れてかれちゃうよ」

理香ちゃんがわたしに耳打ちした。


…それはいやだ。



わたしは立ち上がって、水原くんの机に向かって歩いた。



水原くんはわたしにすぐ気付いてくれる。