青いブレスレット

と思ったものの、他のクラスの名簿を見る機会なんて滅多にない。


気づけばもう年が明けて、1月になっていた。




他のクラスの友達に聞けばあっさり分かるかもしれない。

でも、恥ずかしくてできなかった。



「水原…冬休みのドリルの答え見せて…」


西野が死にそうな顔をしてこっちに来た。


「え?昨日出しちゃったよ?」

「えー!!!」


西野は頭を抱え込んだ。


「もうおしまいだ…」

「なんでだよ。急いでやれば明日には…」

「ちがう!」


西野が急に俺の両肩を掴んだ。


「長期休みの課題って、提出したか名簿でチェックされるだろ!?」

「どの課題だって同じだろ」

「なぜかあの名簿って、教室の外に張られるじゃん!」


…たしかに、言われてみればそうだ



どのクラスも教室の外の廊下に掲示してある。


「あれってなかなか提出しないやつがさらされて焦るようにしてあるんだってさ!タチ悪いよな!」

「なるほど、お前みたいなやつは困るわけだな」

「だから助けてくれよ!」


…ん?

名簿が外に張られてるってことは………。



「わかった、手伝ってやる」

「まじ!?」


放課後になったら、Aクラスの名簿を見に行くことにした。