「琴音、意味が分かった、今すぐ出よう!」
琴音の手を引いて彩音は出口へ向かう
だが、男性に捕まった
「ダメですよ………まだ出ては……」
ニィ……とチェシャ猫笑いの顔へ口角がつり上がり、目が反対三日月へと変わる
すると悲鳴が聞こえた
「キャァァアアアアア!!!」
一人の男性が一人の女性を一気に噛みついた
咬みついて女性は悲鳴上げる間もなく生気を失った
それが合図なのか大勢の男性が女性を狙って襲ってきた
戦う女性もいれば戦わない女性、戦っても食べられてしまったり、戦う間もなく食べられてしまう女性も多数見えた
飛び散る鮮血に琴音と彩音の瞳は恐怖に染まる
自分が生きる為に誰かが犠牲になるのも見て、食べられてしまう光景
残酷な光景を目の当たりにした二人に飛び散った血が掛かる
最後に食ってやると意味するように二人は食べられていない
琴音が逃げたかった理由はこれが起こる為……
男性が出さなかった理由は獲物が逃げるから、
知っている者と知らない者の攻防戦を琴音はやっていたんだと
彩音は後悔した
心友でありながら気付いてやれなかった自分が情けないと
だがもう遅く、女性が減ってきた
足元には流れ着いた血潮
壁が鮮血に染まり、悲劇を作る血は、二人にキツかった
「彩、音………」
琴音はプルプル、首を振ってこう言った
「ボクが……囮になるから…彩音は、そのうちに、逃げて………」
真っ青に染まる顔に彩音はどうしたらいいのか混乱になった
刺激が高すぎる光景に思考が上手くいかない
だけど琴音の言葉に彩音はハッキリ届いた
「ダメ…!それだけはダメ!
一緒に、一緒に帰るの!」
「それは無理な事だね」

