着替えて日傘を差す琴音
彩音は半分、影を貰って歩く
「えーっと、ここらだよね?」
「えーっと、多分ここだと?」
カサリ、紙をみて調べる
そして目の前は綺麗なお店があった
ウィーン、と自動ドアが開いて一歩歩く
「えっと、招待された和泉彩音(いずみあやね)です」
「えと……その、あぅ………」
彩音はハッキリ言ったが琴音はハッキリ言えていない
極度の人見知りのようでなかなか言えない
「えーっと、命琴音(みことことね)です………」
頑張って言った琴音はサッと彩音の背中へ隠れる
彩音は慣れているように嫌がる表情はない
「和泉彩音様と命琴音様ですね。ではどうぞ」
カードを渡されて二人は歩き出す
受付がニヤリと笑ったのに気づかず…………