カイはキリトとアリスを「重い…」と言いながら連れてつり橋を渡った。


後ろからは悲鳴と轟音が聞こえてくる。


「助けて。」


という声を泣きながら聞かないふりをした。


苦しくって悲しくって心が折れてしまいそうになる。でも私はどうすることもできなかった。


逃げるようにミクがつり橋を渡ったとき、


『ゴゴゴゴゴッ』


という音とともにつり橋が崩れた。


「ミクっ!」


私は走った。何かにつきたてられるように。背中が温かくなった。