バサリ、翼を折り畳み、見渡す惑星

無星(むせい)か、
無星は誰にも支配されない惑星。
よく戦闘場として扱われる惑星で、僕はキョロキョロ見渡す
すると黒い翼がパタパタ揺れていた

「黒………?悪魔か?」

追いかけていくと黒い翼は逃げるように消えて、ドガッと地面に叩き付けられた音がした
モアモア煙が泡立つ
隠れてみると露出高い黒い翼の女性と黒い翼で露出ない小さい少女がいた
叩き付けられたのは少女のようだ

「あんた…ホント悪魔あの?じゃあなんで幻惑魔法使えないの?」

ガシリと翼を掴まえて毟かのように持ち上げた
翼はブチブチ悲鳴を上げている

翼を掴まえながら少女の背中を思いっきり踏んだ
悲鳴を上げて少女は苦しむ
何度も何度も踏んで踏んで、何度も何度も悲鳴を上げての繰り返し

「ちょっと、それは酷いんじゃないの?」

ガシリ、女性が少女の翼を掴まえていた手を掴む
女性は僕を見ると皮肉に笑った

「なによ、天使が邪魔しないでくれるかしら?」

誘惑魔法だろう
色気立たせて声を高くして僕の腕を両手で掴む
気持ち悪い

「それともアタシと遊びたいのぉ?」

キャピキャピする女性にイラッとする
すると少女はヨロヨロ起き上がって武器を取り出した

向けられる刃は僕
両剣はギラギラ光って僕を威嚇する
少女は目が血のように紅く、可愛い顔が残酷な顔へと変わっている
憎悪や怨念等を感じる

「天使が、なにしにきた。」

「虐められていたから助けにきたんだけど?」

「………天使が、こんな薄汚い私になんのようだ?総理に頼まれたのか?」

総理?なんでここで総理の事が出るの?
そう思っていたが、次の瞬間、悪魔二人は消えた
は?

「天使(オニ)さんコーチラッ!」