ポンポン。

 誰かに肩を叩かれた。

 六夏ちゃんかな……?

 後ろを振り向くと、満面の笑みを浮かべた一人の女の子が立っていた。

「ねえキミ!」

「は、はい……」

「部活は決まったの??」

 部活?

「いえまだですけ」

「ホントに!?」

 顔をぐっと近づけてきた。

「じゃ、お菓子部入部しない??」

「え、あの――」

 チラシがもう手の中に握られている。

「あたし同じクラスの『美柑 咲(みかん さき)』!」よろしくね~!」

「えっ」

 行っちゃったぁ……。