幸助の過去は知ってる。

「俺は親父に捨てられた…。アイツがどこにいるのか知らねェ。死んでたって構わN-「幸助!」

 私は思わず怒鳴った。

「何だよ海」

「幸助の過去は知ってるよ。虐待受けて、挙句には捨てられたんでしょ?そんなこと知ってるよ!でも、死んでたって構わないなんて悲しいこと言わないでよ」

 私の言葉に幸助はしばらく空を見てた。

 思い沈黙が流れる。

「幸S-「悪かったな海。お前の気持ちも考えなくてそんなこと言って」

 そう言って幸助は私の頭を撫でる。

 なぜか、ドキッとした。

「俺だって、奏太の件は衝撃が大きすぎていまだに信じらんねェ」

 私は、何も言わなかった。