薄暗い部屋の中
1人の少女が泣きながら
クローゼットに入れられている。
「お嬢様、その印は…である印
この子がお嬢様の力になります。」
一緒に入れられた黒猫の耳には
少女の首もとに付いているものと同じ
薔薇の模様が着いていた。
そして
「後はこの私に任せろ
主の事は私が守ってやろう」
黒猫がそう言うと耳にある薔薇の模様が光り、クローゼットが閉じた。
女の人は閉じたクローゼットを見つめ
途端に溢れた涙を拭うと
「またいつか。
お嬢様ならきっとやってくれます。」
と自分に言い聞かせるように呟き
部屋を出た。