白サンタは足音を立てない様に、ゆっくりと良い子の枕元に近付きます。

リボンを整えて、そっと、ぐっすり眠る良い子の枕元に置きます。

良い子が起きないのを確認して、煙突から外へ出ました。

「今年も良い子がいっぱい居るから急がなくちゃね」

赤鼻のトナカイの頭を撫でて、駆け足でそりに乗りました。

次の家は煙突がありません。

白サンタは赤いリボンが掛かったプレゼントを抱えて、光の粒子になりました。

キラキラ輝く白サンタは玄関の鍵穴から中へ入って行きます。

煙突が無くとも、プレゼントは枕元に届けられるんですね。

白サンタが寝顔を覗いていると、良い子が笑いました。