「黒さん、間に合った?」

何も知らない白サンタは、今朝の変更リストのプレゼントが間に合ったのか気にしています。

「なんとかね。俺のそりに積んであるから心配しないで」

黒サンタがニッコリ笑いました。

その笑顔を見た白サンタは安堵の溜め息を漏らします。

「ありがとう。お陰でクリスマスに喜ぶ子供たちが増えるよ」

白サンタは自分のそりに駆けて行きました。

黒サンタも自分のそりに乗り、赤鼻のトナカイに繋がる綱を握ります。

「さ、しゅっぱーつ!」

白サンタの掛け声で、プレゼントのいっぱい入った大きな袋を乗せた2台のそりは満月が浮かぶ夜空へ駆け出しました。