『何かあった…?』 突然の問いに彩花は口まで運んでいた唐揚げを頬張ったまま固まる… 『べ…別に何もないけど…』 『ふ〜ん』 何かを見据えるように見てくる弟の太一… 何よ…その目は… 普段と変わらぬよう振る舞う彩花… そんな姉をよそに太一は続けて話しだす… 『男出来たんだ?』 その発言に食卓の空気が張り詰めた… 『そうなの…彩花?』 少しニヤけた母が口を開く 父はテレビを見ながら知らん顔…と思いきやリモコンを手に取り音量を下げた… ちょっと…なんなのよ…