1センチのキョリ


「お喋りはこのへんにして、そろそろ本題に入ろうか」


 ・・・やっと本題に入るらしい。


「と、その前に。こんな所じゃなくてもっとゆっくり出来る場所に移動しよう」

「そうねぇ。うさちゃん、この先に“あるもの”は知ってる?」

「あるもの・・・?」

「さっき通ってきた引き戸の先、つまりココには見ての通り俺達の他に生徒は居ないでしょぉ? 何故か分かる?」

「えっと、」

「それはねぇ、この先に足を踏み入れられる生徒は限られているからなの」


 えっとそれはつまり、


「あの引き戸から先に行ける人は“特別”ってことぉ。ココは一般の生徒は余程の事がない限り絶対に入れない所なの。分かったかなぁ?」

「なんとなく・・・」

「うんよろしい~。それでねぇ、何の為に一般生徒立ち入り禁止のこの場所があるのかってゆーと、」


 亜佐月さんと未央さんは更に奥へと進んでいく。
 その2人に不安いっぱいでついていくと、他の教室とは比べ物にならないくらいの豪華な扉が現れた。


「生徒学館会室、この部屋があるからなのぉ」