「えいっ!」
そんな彼女の声に顔をあげるのと同時に
俺の肩に冷たいものが当たる。
さっきまでめぐみが作っていた雪玉だと気づくのにはそんなに時間はかからなかった。
「駿ちゃん、雪合戦っ!」
俺はまだ雪玉作ってすらないのに
次から次へと楽しそうに投げてくる。
めぐみのコントロールが異常に悪いのか、最初の一個以外は全く当たってないけど。
「駿ちゃん、駿ちゃん!
駿ちゃんも投げていいんだよ!」
『んー、わかった』
さすがに雪玉を彼女に向かって投げることはできないから、柔らかい雪をつかんで
彼女の頭上の方へと撒き散らすように投げ上げる。
大きな粒の牡丹雪みたいに
彼女の頭の上に落ちる。
「わー!冷たい…っ、でも楽しい!」
ほんとに楽しそうに笑う彼女。
もうそれだけで俺には充分だった。

