『さむ…っ』 俺はボソッとつぶやいて、 痛いくらい冷えている手を ポケットに突っ込んだ。 そして夜の公園のベンチに腰を下ろす。 公園には雪が降り積もっているし、 こんな時間に遊ぶ人もいないわけで。 全くひと気がない。 ケータイを取り出して時間を確認する。 7時59分、ってことは…… 俺はあと1分後には来るであろう、 めぐみを想像した。 自分でもフッと口元が緩んだのがわかるくらい、楽しみでしょうがない。