【短】クリスマス










「はは、いや。瑠璃なら絶対似合ってるね」


もう、ホントに…。



ホントに、好き……。



真っ黒で、少し癖っ毛で、いつも左目が髪で隠れてる。


切れ長の目で、整った顔立ちで。


一歩間違えば、すごく綺麗な女の人に見えてしまうくらい。




綺麗に伸びた手足、高い身長。



……意地悪なのかと思ったら、たまにすっごく優しくて。



本当に、何もかも、敵わないと思った。




もう、一生、一緒にいたい。


だけど、それは許されない。




彼のこと、なにも知らないから。



歳も、出身も、名前も。


でも、彼はあたしのこと、なんでも知ってる。



ずるい。









愛してる。