「副業していたキミの処分を言い渡す…」 私は唾を飲み込み、辰真の口許を見つめた。 「キミは今日から俺の秘書だ!!」 「秘、秘書っ!!?」 緊張と不安で強張っていた身体から力が抜け落ちていく。 「だから、純名キミはこのまま…俺と社長室に居るんだ・・・」 「大丈夫だ。純名…俺がちゃんとフォローするから」 「栗原さん・・・」 眼鏡の奥の瞳は目尻に深い皺を作り、垂れ下がっていた。 その瞳は穏やかで私を安堵に導いてくれた。