溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~

俺は優貴の伝言通り、3階の第三会議室に行った。


「二人で話すのは久しぶりだな…辰真」


「いえ…純名のコトですか?」


「ん、あ…純名のコトもあるが、社長のコトで話がある」


「親父のコト?」


「ああ~」


栗原さんは顔色一つ変えず、俺に話を始めた。



「トーマ社長…この間の健康診断で胃に腫瘍が見つかった…初期の胃癌だ…社長本人にはまだ、話していない。初期の胃癌だから、命には別状ない。手術して取り除けば…完治すると思う」



「そうですか・・・」



「・・・この手術を機会にトーマ社長を休ませてあげたい」


今までずっと、会社の為に尽力を尽くしてきた親父。

会長に就いていた叔母様が一昨年に亡くなり、会長と社長を兼任していた。


負担も大きかったと思う・・・