溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~

それって反則だーーー・・・


頬を赤くして踵を返し、マンションのエントランスに向かう純名。


そんな可愛い別れ方されて、何もなく済むと思ってるのか?


「待て…純名」


俺も名前を叫んだ。


純名は足を止めて、振り返る。


やっぱり、まだ…頬が赤い。


俺は右手を伸ばして、彼女の左手を掴んで外灯の下で抱き締めた。


遠慮がちに彼女は俺の胸板に頬を押し当てる。


俺の腕の中にすっぽりとおさまる彼女の身体。


柔らかい彼女の髪が俺の顎辺りを擽る。