家族が増えるのは嬉しいけど、今は素直に喜べる時期ではなかった。



辰真と優貴さんは外出。私を社長室の留守を任された。


外に出て、近くのドラッグストアで購入した妊娠検査薬で妊娠か否か、確かめた。


綺麗にくっきりと現れたピンクの線。


妊娠の陽性反応の証ーーー・・・




私…妊娠しているんだ・・・



自分の中に別の命が宿る神秘に満ちた出来事。


仕事を忘れて、私はそっと自分の下腹部に手をあてた。