互いに向かい合い、テレ臭いけど…挙式のリハーサルを始める。



「健やかになる時も病める時も…新郎・濱部辰真を愛するコトを誓いますか?」



「誓います…」



「健やかなになる時も病める時も…新婦・加西純名を愛するコトを誓いますか?」



私も恥ずかしいけど辰真に問い返した。



「誓います…」


辰真はコートのポケットから白のビロードのケースを取り出した。


「給料3ヵ月分って言うから…少しダイヤ小さいけど…これが俺の誓いの証」


ケースの蓋を開けて、煌くダイヤのエンゲージリングを左手の薬指に嵌めてくれた。