「……はぁ」 ため息をつきながらふと視線を動かせば、ベッドの横に吊された服が目に入った。 ――今日のデートのために、一生懸命選んだ服。 「…………」 そこから目を逸らした私は手を伸ばし、机の上に置いていた赤い小包を掴んだ。 中には、愁へのクリスマスプレゼント。 昨日一人でショッピングモールへ出かけ、3時間も悩んで買ったモノ。