「ねぇ刹那。なんでカラオケ分かったの?」



未だ刹那に抱きしめられながら、尋ねる。



まるでヒーローみたいで、不思議だった。



「もともとは、嫌な予感がしてた。
そしたら、莉奈ちゃんからメール来て」



「莉奈から?」



「そう。助けてって。
まぁ、彼氏さんにも送ってたみたいだし。
多分日和が俺にメールしないこと、踏んでたんだろ」



たしかに。


あたし、メールなんて考えて無かった。



「だから、たまたま間に合ったけど、もう勘弁してくれよ?」



疲れたように、呟く刹那に、本気で申し訳なくなる。



「ごめんなさい。

…あと、もう1コ聞いていい?」



「ん?」



「刹那って、あたしに対して凄く無関心だったでしょ?
なんで急に…」



「いや、ちょっと待て!」



刹那の言葉で、ん?て首を傾げる。



なに?



「…違うから。
むしろ大変なんだよ」



「大変…?」



なにが?


刹那の方に向いて、ジッと見つめる。



「あーもぉ!
ソレッ!」



それっ!?



意味、わかりませんが。