いーなぁ。 正直に思って、我に帰る。 男の手が、胸を触ったから。 「ちょっ?!」 莉奈が羨ましい。 きっと刹那は、あたしのことなんて心配しない。 そうだよね、刹那。 そう思った瞬間、あたしの胸から手が消えて、変わりに背中から速めの呼吸音が聞こえる。 この匂い… なんで…? 泣きそうになる。 だって… 「放せよ。コイツ、俺の」 刹那がいるんだもん。