斎条さんの問いかけに私も含め、みんなが頷く。
「見えたよ、『赤い本』……」
と、淳さん。
「それから『ロザリオ』。銀色で3つでセットのやつ。でも弾けとんだって……」
能勢さんが頭を振りながら回想した。
「そして……『斎条弘子』。弘子ちゃん自身がキーワードっていうのは微妙だな……。でもボールの弾む音がかなり遠くで聞こえた気がする……いや、そんなに遠くでもなかったのかな?」
紫乃さんが震えながら喋る。
……この3つのキーワードが事件の謎を解くヒントになるのだろうか? 能勢さん、斎条さんは体力的にも精神的にも限界に近付いている。
でも、残すところあと2話。それで全てが終わる。
……いっそう霊気の増したように感じる学園内。生き残るためのヒントは何を意味するのか。まだ真実は見えないが、確実に夜明けは近づく。
……時刻は4時。
「俺……今のキーワードに心当たりがあるんだ」
静けさの支配する室内で、徹さんの凛とした声が響いた。
「ほ、本当ですか徹さん?」
私はすがるような思いで徹さんを見る。
「ああ、俺の今の仕事に関係してる。俺の最後の話は井上孔明に直接的に関係してるものなんだ」
その言葉に私は驚きを隠せなかった。いったい徹さんは何を仕事にしてるのだろうか? 最後に聞かせてもらえる徹さんの就職先に興味を持ちつつ、怪談は間もなくクライマックスを迎える……。
残り2話
「見えたよ、『赤い本』……」
と、淳さん。
「それから『ロザリオ』。銀色で3つでセットのやつ。でも弾けとんだって……」
能勢さんが頭を振りながら回想した。
「そして……『斎条弘子』。弘子ちゃん自身がキーワードっていうのは微妙だな……。でもボールの弾む音がかなり遠くで聞こえた気がする……いや、そんなに遠くでもなかったのかな?」
紫乃さんが震えながら喋る。
……この3つのキーワードが事件の謎を解くヒントになるのだろうか? 能勢さん、斎条さんは体力的にも精神的にも限界に近付いている。
でも、残すところあと2話。それで全てが終わる。
……いっそう霊気の増したように感じる学園内。生き残るためのヒントは何を意味するのか。まだ真実は見えないが、確実に夜明けは近づく。
……時刻は4時。
「俺……今のキーワードに心当たりがあるんだ」
静けさの支配する室内で、徹さんの凛とした声が響いた。
「ほ、本当ですか徹さん?」
私はすがるような思いで徹さんを見る。
「ああ、俺の今の仕事に関係してる。俺の最後の話は井上孔明に直接的に関係してるものなんだ」
その言葉に私は驚きを隠せなかった。いったい徹さんは何を仕事にしてるのだろうか? 最後に聞かせてもらえる徹さんの就職先に興味を持ちつつ、怪談は間もなくクライマックスを迎える……。
残り2話

