「……でも、どうにかなるかもしれない」
淳さんがポツリとつぶやいた。
その言葉に、全員が希望を持ったように顔を上げた。
「それはいったい……」
私の言葉に、淳さんは頷き、全員の目を見つめてから口を開いた。
「この事態を僕たちが引き起こしたなら、きっとそれは運命だったんだ。これだけ霊力の強い磁場なら、いつかは同じような事態が起こったに違いない。だから、僕たちの手で、この悪夢を終わらせるんだ。二度と危険な事が起こらないように僕たちの手で狂った歯車をぶち壊すんだ」
その丁寧なのに力強い言葉に、全員が希望を見出した。
「じゃあ、いったい俺たちはどうすればいいんだ?」
大ちゃんさんが、私たちを代表するかのように淳さんに歩み寄って聞く。
「このまま怪談を続けよう」
その言葉に全員が押し黙った。
「しょ、正気か淳? 俺たちのせいでこの事態になったのに、まだ怪談なんて……」
苦笑いをしながら実の兄の徹さんが淳さんを問い詰める。
「僕たちは多くの怪談を続けてきた。それがこんな事態を引き起こしたなら、莫大な霊力がこの場を支配しているのは間違いない。それをもっと増幅させて、最後に逆噴射させるんだ。……物理的にどうこうという訳じゃない。だけど、きっと朝までの怪談の中で何か解決に繋がるヒントが見つかるはずだ」
淳さんの理論は無理があるように思えた。助けをどうにか呼べないか……、祈祷師や霊媒師、イタコでも何でもいい、霊の専門家を呼んでどうにか出来ないかと思ったりもした。しかし、次の淳さんの言葉がその場の空気を変えた。
淳さんがポツリとつぶやいた。
その言葉に、全員が希望を持ったように顔を上げた。
「それはいったい……」
私の言葉に、淳さんは頷き、全員の目を見つめてから口を開いた。
「この事態を僕たちが引き起こしたなら、きっとそれは運命だったんだ。これだけ霊力の強い磁場なら、いつかは同じような事態が起こったに違いない。だから、僕たちの手で、この悪夢を終わらせるんだ。二度と危険な事が起こらないように僕たちの手で狂った歯車をぶち壊すんだ」
その丁寧なのに力強い言葉に、全員が希望を見出した。
「じゃあ、いったい俺たちはどうすればいいんだ?」
大ちゃんさんが、私たちを代表するかのように淳さんに歩み寄って聞く。
「このまま怪談を続けよう」
その言葉に全員が押し黙った。
「しょ、正気か淳? 俺たちのせいでこの事態になったのに、まだ怪談なんて……」
苦笑いをしながら実の兄の徹さんが淳さんを問い詰める。
「僕たちは多くの怪談を続けてきた。それがこんな事態を引き起こしたなら、莫大な霊力がこの場を支配しているのは間違いない。それをもっと増幅させて、最後に逆噴射させるんだ。……物理的にどうこうという訳じゃない。だけど、きっと朝までの怪談の中で何か解決に繋がるヒントが見つかるはずだ」
淳さんの理論は無理があるように思えた。助けをどうにか呼べないか……、祈祷師や霊媒師、イタコでも何でもいい、霊の専門家を呼んでどうにか出来ないかと思ったりもした。しかし、次の淳さんの言葉がその場の空気を変えた。

