……最終日。
いったい『どんぐりさん』とは何なのだろうか? 昨夜はその事が気になってあんまり眠れなかった。
ルカちゃんが怖がる存在……幽霊か何かか? でもなあ、それなら声を出さないと思うし、ましてやエサを食べるのも変だよな……。
僕は疑問を残したまま仕事に取り掛かった。
この日は奥さんがずっとつきっきりで監視していたから、僕は蔵に近づくことが出来ないまま仕事が終わろうとしていた。
ピリリリリリ。
不意に、縁側に置かれた携帯電話が鳴った。
「……はい。ええ……ええ、そうですが……本当ですか! わ、わかりました、直ぐに伺います」
電話に出た奥さんは慌てたように僕の元にすっ飛んで来た。
「能勢さん、すみません。ルカがピアノのレッスン先で誤って指をフタに挟んでケガをしてしまったようです。今から病院に行ってきますので、時間になったら上がって下さい」
そう言い残すと、奥さんは愛車のBMWに乗って風のように去っていった。
「……こ、これはチャ~ンスってやつか?」
僕は仕事を放り出し、例の蔵の前までやって来た。
……ウオオオオ!
……聞こえる。
先ほどから何度か、微かにだが昨日聞いたアノ声が中から聞こえてくる。
「まさか本当に幽霊とかじゃないよな……」
僕は辺りに誰もいないことを確認してから、蔵のカギを外した。(カギは旧式のものでネジ回しで呆気なく外せた)
……ウオオオオオオオオ!
途端に急に声が大きく聞こえた。
「……あ、あああ、あああああ!」
僕は思わず叫び出していた。そこに見た想像を絶するあまりの光景と、腐臭のような凄まじい臭気のため……。
いったい『どんぐりさん』とは何なのだろうか? 昨夜はその事が気になってあんまり眠れなかった。
ルカちゃんが怖がる存在……幽霊か何かか? でもなあ、それなら声を出さないと思うし、ましてやエサを食べるのも変だよな……。
僕は疑問を残したまま仕事に取り掛かった。
この日は奥さんがずっとつきっきりで監視していたから、僕は蔵に近づくことが出来ないまま仕事が終わろうとしていた。
ピリリリリリ。
不意に、縁側に置かれた携帯電話が鳴った。
「……はい。ええ……ええ、そうですが……本当ですか! わ、わかりました、直ぐに伺います」
電話に出た奥さんは慌てたように僕の元にすっ飛んで来た。
「能勢さん、すみません。ルカがピアノのレッスン先で誤って指をフタに挟んでケガをしてしまったようです。今から病院に行ってきますので、時間になったら上がって下さい」
そう言い残すと、奥さんは愛車のBMWに乗って風のように去っていった。
「……こ、これはチャ~ンスってやつか?」
僕は仕事を放り出し、例の蔵の前までやって来た。
……ウオオオオ!
……聞こえる。
先ほどから何度か、微かにだが昨日聞いたアノ声が中から聞こえてくる。
「まさか本当に幽霊とかじゃないよな……」
僕は辺りに誰もいないことを確認してから、蔵のカギを外した。(カギは旧式のものでネジ回しで呆気なく外せた)
……ウオオオオオオオオ!
途端に急に声が大きく聞こえた。
「……あ、あああ、あああああ!」
僕は思わず叫び出していた。そこに見た想像を絶するあまりの光景と、腐臭のような凄まじい臭気のため……。

