……カツン。
背中にゾオオオっと寒気が走った。
だ、誰かが……誰かが上って来る!
私は隣の赤羽先生と目を見合わせた。先生も予想していたことであっても、信じられないといった表情で目を見開いて階下を見つめる。
カツン、カツン、カツン。
誰かが……ラストクライマーがやって来る!
カツン、カツン、カツン。
ゆっくりとした速度で。本当にゆっくりとした速度で上がってくる。
「き、来ます。いったい誰の姿をしてるんでしょう?」
斎条さんの声が聞こえ、私たちの位置から、踊り場に上りついた人影の後姿が見えた。
……クルリ。
振り返った姿は徹さんの姿だった!
「と、徹だ! ラストクライマーは徹に変身したぞ!」
淳さんの声が聞こえ、みんなが徹さんを振り返った。
……しかし、徹さんがいない!
「あ、とと、徹さんはどこに?」
「わかんない! 急にいなくなっちゃった!」
紫乃さんが悲鳴を上げる。
ダダダダダ!
私たちが一瞬後ろを振り返って目を離した隙に、ラストクライマーが最上段に来ていたのだ。
「ウオオオオオオ!」
そして、彼は私に襲いかかって来た。
「ぎゃああああ!」
私が悲鳴を上げてしゃがみこんだ時、淳さんがラストクライマーの腕を掴んだ。
「何してんの徹?」
私は目の前で起こった現実に、眼と耳を疑った。
「ちっ、バレたか」
……ラストクライマーは徹さん本人だった。
「上り終わった後、そ~っと気づかれないように3階の教室棟をまわって2階に下りて来たんだ。はっはっは、こわかったっしょ?」
……そして、徹さんは紫乃さんに袋叩きにされた。
「とにかく、もう行こうぜ。音楽室は目の前だ」
大ちゃんさんの言葉に全員が続く。
私も最後に続いた……その時。
背中にゾオオオっと寒気が走った。
だ、誰かが……誰かが上って来る!
私は隣の赤羽先生と目を見合わせた。先生も予想していたことであっても、信じられないといった表情で目を見開いて階下を見つめる。
カツン、カツン、カツン。
誰かが……ラストクライマーがやって来る!
カツン、カツン、カツン。
ゆっくりとした速度で。本当にゆっくりとした速度で上がってくる。
「き、来ます。いったい誰の姿をしてるんでしょう?」
斎条さんの声が聞こえ、私たちの位置から、踊り場に上りついた人影の後姿が見えた。
……クルリ。
振り返った姿は徹さんの姿だった!
「と、徹だ! ラストクライマーは徹に変身したぞ!」
淳さんの声が聞こえ、みんなが徹さんを振り返った。
……しかし、徹さんがいない!
「あ、とと、徹さんはどこに?」
「わかんない! 急にいなくなっちゃった!」
紫乃さんが悲鳴を上げる。
ダダダダダ!
私たちが一瞬後ろを振り返って目を離した隙に、ラストクライマーが最上段に来ていたのだ。
「ウオオオオオオ!」
そして、彼は私に襲いかかって来た。
「ぎゃああああ!」
私が悲鳴を上げてしゃがみこんだ時、淳さんがラストクライマーの腕を掴んだ。
「何してんの徹?」
私は目の前で起こった現実に、眼と耳を疑った。
「ちっ、バレたか」
……ラストクライマーは徹さん本人だった。
「上り終わった後、そ~っと気づかれないように3階の教室棟をまわって2階に下りて来たんだ。はっはっは、こわかったっしょ?」
……そして、徹さんは紫乃さんに袋叩きにされた。
「とにかく、もう行こうぜ。音楽室は目の前だ」
大ちゃんさんの言葉に全員が続く。
私も最後に続いた……その時。

