……なんか紫乃さんの時より明らか階段付近の空気が重い気がする。やっぱり私たちは危険な事をしてるんじゃないのかな?
「行きます」
意を決して一歩一歩前へ進んだ。
カツンカツン。
この階段は13階段ではない。これは淳さんが昔教えてくれた事だ。だから階段自体には何の心配もないはずだ。
そう自分に言い聞かせて半分ほど上りきった。下を見ると不安そうな赤羽先生の顔が見える。向きを180度変えて3階への階段を見上げた。
「紫乃さん……」
上の階でも私を心配そうに見守る姿。
この異常な空気の中で見守られている安心感のおかげで、私は緊張しつつ残りの階段を上り終えることができた。
赤羽先生は当時の事件を知っているだけあって颯爽と上りきった。
「淳さ~ん、頑張って下さ~い」
斎条さんが下の淳さん……ラストクライマーに手を振る。
「しッ、静かに! いよいよよ。彼が上りきった後……何かが起こるわ」
場の空気が一段と窮屈なものになった気がした。
カツン、カツン、カツン。
踊り場まで来た淳さんは無機質な目で私たちを見上げた。一度黙って後ろを振り返った後、ゆっくりとこちらへ上り始めた。
カツン、カツン、カツン。
……重い。私の肩というか胸というか。とにかく何か重苦しく感じる。これはもしかして霊現象? やはり儀式はやはり着々と進んでいるのだろうか?
……淳さんが上りきった。
「さ、さあ、この後、本当に誰かが上ってくるのか?」
大ちゃんさんが珍しく震える声で階下を見つめた。
全員が注目する。私たちの視線は唯一ここから見える踊り場を注目した。
……。
そして、静けさが辺りを包み、数秒の時間が経った。私の息苦しさが最高潮に達したその時。
「行きます」
意を決して一歩一歩前へ進んだ。
カツンカツン。
この階段は13階段ではない。これは淳さんが昔教えてくれた事だ。だから階段自体には何の心配もないはずだ。
そう自分に言い聞かせて半分ほど上りきった。下を見ると不安そうな赤羽先生の顔が見える。向きを180度変えて3階への階段を見上げた。
「紫乃さん……」
上の階でも私を心配そうに見守る姿。
この異常な空気の中で見守られている安心感のおかげで、私は緊張しつつ残りの階段を上り終えることができた。
赤羽先生は当時の事件を知っているだけあって颯爽と上りきった。
「淳さ~ん、頑張って下さ~い」
斎条さんが下の淳さん……ラストクライマーに手を振る。
「しッ、静かに! いよいよよ。彼が上りきった後……何かが起こるわ」
場の空気が一段と窮屈なものになった気がした。
カツン、カツン、カツン。
踊り場まで来た淳さんは無機質な目で私たちを見上げた。一度黙って後ろを振り返った後、ゆっくりとこちらへ上り始めた。
カツン、カツン、カツン。
……重い。私の肩というか胸というか。とにかく何か重苦しく感じる。これはもしかして霊現象? やはり儀式はやはり着々と進んでいるのだろうか?
……淳さんが上りきった。
「さ、さあ、この後、本当に誰かが上ってくるのか?」
大ちゃんさんが珍しく震える声で階下を見つめた。
全員が注目する。私たちの視線は唯一ここから見える踊り場を注目した。
……。
そして、静けさが辺りを包み、数秒の時間が経った。私の息苦しさが最高潮に達したその時。

