学園怪談２ ～１０年後の再会～

『気を付けてSIO、次はあなたを狙ってる！　MAI』
　そこにはまだ新しい字で書かれたメッセージが残されていた。
「な、MAIって、マイは死んだのよ！　誰がこんなイタズラを！」
　私は伝言板のメッセージを乱暴に消すと、その場を走り去った。　走りながら私は思った。
……でも、あの字は間違いなくマイの筆跡だった。
　私はその日、例のメッセージのために一日じゅう上の空だった。先生や他の友達は私がマイの死からまだ立ち直っていないと思い、そっとしておいてくれたのだろう、放課後まで誰のことも気に掛けずに時間が過ぎた。
　……帰り際。私は駅までの道のりで何かを感じた。
「ん？　誰？」
　今、確かに誰かが私の後ろを歩いていた気がしたのに、振り向いたら誰もいなかった。
「気のせい？　なんか怖いな、さっさと帰ろうっと」
　私は歩みを速めて駅に向かった。
　……駅につき、伝言板を見ると、そこにまた驚愕の伝言があった。
『SIOできるだけ一人でいちゃだめ、あなたは私以上に霊感があるから！　MAI』
　私は眼を見開いて立ちすくんだが、頭をブルブルと降ると、改札を駆け下りて電車に飛び乗った。