瑠衣side
「おーい、瑠衣!」
背後から背中をばしばし叩いてくる人間をにらみつける。
「…痛い」
俺を叩いていたのは桐谷翔太。
母親はデザイナー、父は貿易商。
俺の家程とはいかなくても、十分に裕福な家庭だ。
父親同士が仕事で出会ったときから意気投合。
その縁で俺と翔太も友達になったというわけだ。
「聞いたか?」
「何をだ」
「なんか、体育館倉庫のところで、桃果たちが女子をシメるっていう話。もう始めたって言ってたけど」
桃果…?
「誰だ、桃果って」
「うわ、お前最悪。瀬戸だよ、瀬・戸!三代目のオヒメサマ!」
「ふーん…。で、それをわかっていながら瀬戸を止めなかったお前も最悪だな?」
「スミマセンデシタ」
「ま、その女子も…………!?」
オヒメサマ
逆恨み
呼び出し
瀬戸
…麗!?
慌てて電話をかけてみても、無機質な機械音が響くだけ。
~♪~♪♫
…メール?
絢加から?
ーーーーーーーーーー
件名;無題
本文;
今すぐ体育館倉庫に行って!
麗が瀬戸さんに呼び出されて行っちゃったから!
なんか、男子もいてヤバイみたいだって聞いたから!
ーーーーーーーーーー
「チッ!」
走り出すと、後ろから翔太の焦った声が聞こえる。
「おい!?どうしたんだよ、瑠衣!?」
俺は、振り向けなかった。
「おーい、瑠衣!」
背後から背中をばしばし叩いてくる人間をにらみつける。
「…痛い」
俺を叩いていたのは桐谷翔太。
母親はデザイナー、父は貿易商。
俺の家程とはいかなくても、十分に裕福な家庭だ。
父親同士が仕事で出会ったときから意気投合。
その縁で俺と翔太も友達になったというわけだ。
「聞いたか?」
「何をだ」
「なんか、体育館倉庫のところで、桃果たちが女子をシメるっていう話。もう始めたって言ってたけど」
桃果…?
「誰だ、桃果って」
「うわ、お前最悪。瀬戸だよ、瀬・戸!三代目のオヒメサマ!」
「ふーん…。で、それをわかっていながら瀬戸を止めなかったお前も最悪だな?」
「スミマセンデシタ」
「ま、その女子も…………!?」
オヒメサマ
逆恨み
呼び出し
瀬戸
…麗!?
慌てて電話をかけてみても、無機質な機械音が響くだけ。
~♪~♪♫
…メール?
絢加から?
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件名;無題
本文;
今すぐ体育館倉庫に行って!
麗が瀬戸さんに呼び出されて行っちゃったから!
なんか、男子もいてヤバイみたいだって聞いたから!
ーーーーーーーーーー
「チッ!」
走り出すと、後ろから翔太の焦った声が聞こえる。
「おい!?どうしたんだよ、瑠衣!?」
俺は、振り向けなかった。
