源助は刀を抜き、自分の首筋に宛てがった。



「今、ここで死にまする。他の小姓達もきっと同じことをするでしょう。殿に捨てられたら、皆・・・死んだも同然だから。」



凛と美しく、真っ直ぐで大きな瞳。


・・・本気、だな。


確かに部下達は何故、こんな俺を慕ってくれるのかは知らぬが・・・絆は相当だった。


間違いなく、多くの部下が源助と同じ行動を取る・・・な。


そう思うと・・・やはり部下達、国民達を捨てることは・・・俺には、できない。



「・・・解った。そう怖い顔するな。冗談に決まっておろう。」



結果、俺は・・・景虎を裏切り、国を選択してしまった。


・・・許せ、景虎・・・!!



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