そんなこと分かってるよ。
分かってるけど、怖い……。
ハッキリと悠太に拒絶されたら、もう、それこそどうしたらいいの?
ずっと悠太一筋で生きて来たのに。
「なーに、泣きそうな顔してんだよ。安心しな。フラれたときは、俺が慰めてやるよ。」
「大和くん、絶対楽しんでるでしょ。」
私は頬を膨らまして、大和くんを睨む。
「おいおい、ひでぇこと言うよな。こんなに優しいジェントルマンなかなかいないぜ?」
「どこがジェントルマンだか。偽りのジェントルマンじゃないの。」
「そんだけ喋れるんなら大丈夫。さ、さっさと課題やれよ。」
大和くんは笑って、立ち上がりそのままカウンターの方へ向かった。
大和くんのこと、色々と見損なったし、ちょっと怖くもなったけど、でもやっぱり大和くんと過ごす時間は落ち着く。
やさぐれた私の心は、過ごしだけ回復したような気がした。
相変わらず分厚い本を読んでいる大和くんを、そっと横目で見て、私は小さく微笑んだ。

