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「てっんちょー、新戦力の子捕まえたんで、面接なり何なりしてあげてください。あたし連絡係しますんで!」


「…本当に捕まえたのか。」


「これでシフトが減るー!」


「…従順そうか?」


「超純粋で従順そうないい子したよ!」



…う、嘘は言っていない!

性別はまだ明かしていないが嘘ではないもん!!



「そーか、じゃ、明後日の18時から面接するって伝えとけ。」


「あい!了解しました!」



その日のバイトを終えてから交換していた連絡先にメールすると、すぐに返信がきた。


『わかりました!連絡ありがとうございます!先輩と一緒に働けるように面接がんばります( ´ ▽ ` )ノ』



何この子超可愛いんですけど!

先輩不覚にも心くすぐられちゃってるよ!



――― 

後日、面接に来たワンコくんをみた店長の目が鋭くあたしを突き刺していましたが、丁重にスルーさせていただきました。


「男だなんて聞いてないんですけど。」


「……言ってませんからね。」


「しかもあんな使えそうなやつ落とすわけにいかねーじゃンかよ。女の子だと思って期待してた俺のワクワクを返せ。」



「ワクワクの返し方知らないんでググってわかったら教えてください。あ、じゃあワンコに採用って伝えておきますね!」


「……はぁ、お前が面倒見ろよ。」


「了解です!ばっちり使える子に育てあげましょう!あたしのように!」


「…期待しないでおくわ。」



これであたしのシフトが減るわ可愛い後輩もゲットだわいい事づくしで嬉しいなぁ!!



END