今日も今日とてなんだか良さげなバーで働く健気なあたしです。
店長がご乱心してしまうほど忙しいそんな今日は、もはや恋人たちに限らずパーリーピーポーも大盛り上がりなクリスマス・イブ。
今年は恋人たちに加えて、VIPルームで大学生パーリーピーポーが、レッツパーリーしてるのだ。
店長もぶつぶつ言っていたが、こいつらがまたうるせぇのなんのって。
「すいませーん!!!あっははー!」
うるせぇと思っていた矢先、声がかかってしまった。
なんで爆笑しているのかわからないけど、きっと何かが面白かったんだろう。
正直シカトしたいが、それでは今日働きに来ている意味がない。
「お待たせしました!」
テーブルの上は食べこぼしや灰皿からこぼれたタバコの灰でガチャガチャ。
皿の上の料理は中途半端に残って冷めきっている。
飲み物も半分しか飲まずに新たなものを飲んでいる子がいる。
新たな注文も、運んだところできっときれいに食べられることはないんだろう。
店長がせっかく作ったものなのに。
「店員さーん。これ、片してくださーい!」
酔っ払っているのだろうパーリーピーポーたちは、そんなあたしの胸中なんて知る由もなく、賑やかで楽しそうだ。
わかりましたと余ったものが乗っている皿も一緒に片付ける。
お客さん相手に喧嘩は売れないけど、心の中で思うくらいは許してほしいや。
こいつらマジで店から蹴り出してやりたいわ。