急に不機嫌になったと思ったら何を言ってるんだこの大人は。
なんだ、自分以外に手作りしたからってヤキモチ妬いてんのか。
そこまではなんとなくわかったけど、最後の部分がよくわかってないよ!
なんであたしが食べさせてあげなきゃいけないんだ!
恥ずかしいだろそんなの!
「そ、そんな、バカップルみたいなことをあたしにやれと言うんですか!馬鹿ですか!」
「いーじゃん別に。バカップルごっこするぞ」
「断固拒否します!てか食べるならさっさと食べてくださいよ。あたしもう寝ますよ?」
バカップルごっこってなんだよ。
聞いたことないよそんな誰も嬉しくない遊び。
「…つれねーこと言うなよ。はい、あーん」
「だ、だから、食べるなら自分で…」
「なんだよ、そんな恥ずかしがんなって。いっつも似たようなことやってるだろ?」
「やってない!やった記憶ない!てかバカップルごっことかやめましょうよう!」
店長の中ではすでにバカップルごっこがスタートしているらしく、ニッコリと営業スマイルを張り付けた店長は笑顔なのに恐怖を感じる。
笑ってないよ、目が全く笑えてないよ店長!

