小さな包装用の袋を丁寧に開ける店長に、もう胸が痛いよ!
取り出したピアスを見て、すごく嬉しそうに顔を緩めた。
何その嬉しそうな顔!レア!超レア!
こんな安モンいらねーよみたいな反応が返ってくると思ってたよあたし!
「店長…?」
「つける」
おもむろに自分のつけていたピアスを外して、今開けたばっかりの安物ピアスを手に取る店長。
え、え、今?今つけてくれんの?
なにそれすっげー嬉しいんですけど!
そして店長の耳に、シンプルな黒い輝きが現れた。
うんうん、やっぱ店長には黒だよね。
「…何ニヤニヤしてんだよ」
「だってここでつけてくれると思ってなくて」
「似合う?」
「あたしが選んだんですよ?あたりまえじゃないですか」
「ふは お前こそ大概俺のことダイスキだよな?わざわざクリスマスプレゼント買ってくれるなんて。俺のこと思い浮かべて買ってくれたわけ?」
さっきのあたしと同じ言葉にさらに顔がゆるむ。
もう嬉しくて嬉しくてゆるゆるだよ店長!
「そうですよ?あたし、店長のこと、大好きですから!」

