そして怒涛のクリスマス戦線に幕を下ろす時間となった午前1時。



ラストの業務はあたしと店長、もう一人のバイトさんの3人。

中の片づけは二人に任せて店の前に〈close〉を出して看板をしまって、軽く掃除を済ませて中に戻ると、ホールはもうすっかりきれいだ。


まぁ、0時過ぎたころから片付け始めてたから当たり前なんだけど。


キッチンに向かうと、キッチンももうほとんどきれい。

今日は店長仕事が早いっすね。



「あれ?店長一人ですか?」

「もう自分の仕事だけしてさっさと帰りやがったよ」


キッチンには店長一人だけで、ラスト業務担当のもう一人がいないと思ったら、なんとまあ、もう一人のバイトさんはホールの片づけが済んだ時点で御帰りになったようだ。


ちょっとくらい待っててくれたっていいじゃないか。



「はぁー疲れたー…」

「おう、おつかれ…」



やはりクリスマス戦線はしんどかった。

いつもの3倍は動き回ったよ。


いつもよりお客さんの人数も多いし、サプライズだなんだといろいろなクリスマス用仕事が増えるんだもの。

昨日と今日でだいぶ老けたぞあたし。



「そんなお疲れな君に店長さんからプレゼントだお☆」


「こわい」


「うるせぇ怖いってなんだ怖いって」


「あーなんかこのやり取り見覚えがある。この後登場するものが予想できるよ店長」


「まぁまぁちょっと待ってろよ」