そのあと、時間までいろんなことを話した。


大学の課題のこととか、先輩は卒論大変そうだとか、新年会はいつやるかとか、来年は何をしようかとか。



たぶんあたしに気を使って、いつも通りのくだらない会話ばっかり。

でも、あたしはそれが楽しいんだ。



時間になって、店を出て、いつものように笑って「また明日」って言った。


たぶん、これであたしたちはまた明日もいつも通りのくだらないやり取りができる。


でも、最後の最後に見えた寂しそうな笑顔に、どうしても言いたいことが一つ。



「これからもいっぱい馬鹿みたいに楽しいことしようね!年越しはみんなで盛大にパーリナイしようね!」


あたしはこいつが大好きだ。

男とか女とかそんなもんすっ飛ばして大好きだ。


それはずっと変わらない。

ずっと一緒にアホみたいなことしていきたいんだ。



「ふは なに当たり前なことデカい声で叫んでんの?本当にお前は恥ずかしいやつだな」


「だよね!じゃあ、また明日!」


そうだよあたしは恥ずかしいやつなんだ。


だからおっきく手を振ったくらいじゃ恥ずかしくないんだ。

ちょびっと涙目でも恥ずかしくないんだ。


「泣くなよ?」

「泣かねーよ!」


これからバイトなんだ、泣くわけないだろ!