「じゃあ、オレの番な」
「心してかかるがよい」
「お前今日のテンション統一感ないな」
「うるせーはよ開け」
おっきな袋から取り出したのはモコモコしたものを包装したもの。
緑色の包装紙を開けば、中から現れるのは黒いモコモコ丸型クッション。
肌触りはあたしが確認済みである。
「前、クッションほしいって言ってた。よね?で、君のお部屋はモノトーンだから、黒」
実はあたしもリサーチ済みだったのだよ。
リサーチって言うか、会話の中で言ってたの覚えてただけだけど。
「うわ、思ってたよりうれしいなこれ」
「思ってたよりとか言うなよー」
「だって、まじのプレゼントもらえると思ってなかったし。これ1000円で買えたの?」
「買えたからここにあるんだろうが」
「マジか。ありがとう、大事に使う」
そ、そんな満面の笑顔じゃなくたっていいじゃないか!
1000円だぞ!所詮1000円だぞそれ!
大事になんかしなくていいよ!
「なにお前、照れてんの?」
「照れてない」
「自分の企画で照れんなよ」
「照れてなーい!」
「はいはい。それ、ちゃんとつけろよ?」
「…うん。つける」
シュシュのタグを外して、横に一つにまとめていたものの上からシュシュを付ける。
「ん、似合ってる」
「…そりゃどうも」
……やっぱダメだこの空気!
なんかソワソワするよー!!

