鬼畜店長



「もうここで渡しちゃう?」


3時に店の正面で落ち合う。

それぞれの手には大きさの違う紺色の袋。



「オレ喫茶店行きたいです」

「イイね。そこで対決といきますか」


「え、これってそんな殺伐とした対決なん?」


「そりゃあ、勝つか負けるかの対決ですよ!」


「まぁいいか。寒いし移動しよ」


「投げやり!」



そして移動した喫茶店にはなんだか甘い空気のカップルが溢れていて、なんともいたたまれない雰囲気。


でもどんどん奥に進んで行ってしまうイケメンくんについて進むしかない。



イケメン君はコーヒー、あたしはカフェオレを頼んで、席に着くと、正面に座ったイケメンくんがニコニコとこちらを見ている。


「なににやけてんのさ」

「にやけてねぇよ」


「いーやしてたよ。そんなにあたしのプレゼントが楽しみか」


「まーな。お前が頑張って選んだんだろ?」


「な…あんま期待するなよ!あたしのセンスのなさ知ってんだろ!」


「それは知ってるけどー。期待はするだろ」


「すんな!」


「じゃあ早速プレゼント交換と行きますか」


「おうよ!負けないぞ!」


「いやだからどんなテンションだよそれ」