「店長さんと買い出し?」


「うん。店の中クリスマス仕様にするためにいろいろ買ってくるんだって」



あたしが飾りつけとか得意だからなのか、お買い物に付き合えと昨日あの後言われてしまった。

店長と買い物楽しいから別にいいんだけどね。



「じゃ、もう行くね」


「おう。25、ちゃんと空けとけよ」


「了解!」



ちょうど別れて歩きだしたときに携帯が鳴った。

店長が大学の前についたようだ。


これは急がないと怒られちゃうぞ!



今向かっていますとだけ返信をし、足早に正門に向かうと、そこにはもはや見慣れた店長の愛車が。


そんな堂々と横付けしなくてもいいでしょうに…



「すみません。お待たせしました」


「おせぇよ馬鹿」


「店長が早いんっすよ。今時間ピッタリですもん」


「…10分前行動を心掛けろ」


「やっぱ店長が早かったんじゃないですか。でも、お待たせしてしまってすいません」


「本当にお前はああ言えばこう言う…すっと謝ればいいものを」


「嫌いじゃないくせにー。で、店長、今日はなにを買いに行くんですか?」



「…とりあえず雰囲気出そうなモンなんでも買っとけば、何かしら使えんだろ。去年の使いまわせるもんは使いまわすし。お前なら使えそうなもん知ってるかと思って連れてきたんだから、役に立てよ。」


「本当、店長ってノープラン多いですね。わかりました、内装はあたしががんばります。店長はクリスマスっぽい料理でも考えながらついてきてください。」