「店長ー店長ー」
「うるせぇ。もうただただうるせぇ」
「先輩、なんかしたんですか?今日はいつもより店長に邪険にされてますね」
「そうなのよわんこ。聞いてよ、店長が全然あたしの話聞いてくれなくて」
わんこは優しいなー。
いつもちゃんと構ってくれるもんなー。
「何の話ですか?」
「クぅーリスマスが今年もやぁってくるぅーって話よ。独り身に対してすごく上から目線よね」
「あ、おれもそのCM見ました。早いですよねーもう今年も終わっちゃいますよ。」
「そうなんだよねー。マジで時間の流れ早いわー。今年なにしたか聞かれてもバイトしてた記憶しかないもんなー」
「先輩かなり働いてましたもんね。今年のクリスマスはどうするんですか?」
「それが困ったことに何の予定もないのよ。友達とパーリナイってわけにもいかなくなっちゃって」
「何でですか?」
「みんな忘年会だ実家に帰るだ彼氏とデートだって忙しいみたいなん。それを聞いたあたしはただみじめになったね」
「…そうなんですか。あの、先輩、お、おれでよけれb……」
「じゃあクリスマス、バイト入れてやろうか?」