「はぁ、…ま、こちらこそって感じだな。仕方ねぇから俺もお前に感謝してやるよ。勤労感謝の日だもんな。」



「え、えっと」


「いつもありがとう、感謝してる」


「いや、ちょっと、そんな急に態度を変えられてもですね…」


「本当にお前には頑張ってもらってるからな、これからも期待してるぞ」


「や、だから、」



「お前がいないとこの店回んねぇんだよ、だからがんばってくれよ」



「んうー!店長そんな褒めないでくださいよ!褒められ慣れてないからなんて返したらいいかわかんないです!店長らしくもない!いつも通りでお願いします!」



「……お前、本当にMだよな。」


「なに軽く引いてんですか。それとMじゃないですから。店長の鬼畜光線に慣れたせいでこんな感じになったんじゃないですか」


「鬼畜光線ってなんだよおい。」


「店長から発せられる鬼畜の数々……あ、何も言ってないですよ。鬼畜だなんて一言も…」



「よし、よくわかった。今日飲んだ分社割きかして安くしてやろうと思ってたけど、全額定価で払えよ」



「すみませんんんー!どうかそれだけは…!優しい店長に戻ってください!」


「おいおいいつも通りがいいと言ったのは誰だ?え?」


「あたしですー!でも、店長…あたし今そんなお金なくてですね…」


「つけといてやるよ。明日来て払え」


「…うぅ、わかりしました。」


「あ、あと、あいつにもよろしく言っとけ。なんか疲れてたからな」


「わかりました…では、今日は本当にご迷惑をおかけいたしました。すみませんでした。以後気を付けます。」



「ぜひそうしろ。送ってけねぇけど気を付けて帰れよ。」




結局日もまたいだし、迷惑かけたし、店長は許してくれたけど散々な勤労感謝でした。





END