私の人生で初めて本気で愛し

愛しいと感じることの

出来た人との出会いは

突然だった。



高校1年生の私

"雪希菜(yukina)"は

明るくて元気で

人見知りをしないため

すぐにたくさんの友達を

作れるところが取り柄。


黒髪でショート

飽きっぽくて短気な

さばさばした人間である



憧れの高校生となって

ウキウキとしていたのも

最初のうちだけで

学校生活にも

だいぶ慣れてきたクラスにも

グループが出来はじめていた。



数ヶ月過ぎた今では

飽きるのが早い私にとって

変化のない平凡な日々に

飽き飽きしていた。



暇といっても、私には

ちゃんと彼氏がいるし

充実はしているつもりだ。


彼氏といっても

連絡を取り合うだけの

遠距離恋愛なわけで…

私は会ったこともなかったのだ。


たまたまサイトで仲良くなって

連絡を取り合って

付き合っただけの

よく分からない人。

(悪い人ではないはずだけど)


彼氏という感覚がないまま

数ヶ月が過ぎた頃に

隣のクラスの友達が

突然私に相談してきた。


相談してきた友達は

毎朝一緒に登校している

"カナ"だった。


「雪希菜…私、好きな人が出来て付き合うことにしたの。」

「えっ?!彼氏出来たってこと?!」

「うん…//まだ誰にも言ってないから秘密ね?」

「まじで…?!」


私が驚いたのは仕方がない。

だってカナは…


今まで恋愛相談なんて

してきたことなかったし

ましてや

好きな人が出来た話すら

聞いていなかったのだから…。


カナは男なんて

興味すらなさそうで

自分の趣味に浸ってきた

陰気な子で、いわゆる

インキャラであった。


正直私は、カナに

彼氏が出来るわけがない

と片隅に思っていたのだ。