「絶対…戻ってくるから。それまで、待っててくれる?」


絽美はふわっと笑った。


「もちろんだよ。」



「うん……絽美、大好き…」



そしてそっと、唇を重ねた。



初めてのそれは、別れ際のものとなった。


「うん、わたしも大好き…」


絽美が言い終わると同時に、

ユウトは絽美のまぶたを下ろした。


すぐに寝息をたて始めたことを確認してから……


この家を、あとにした───