驚いた顔をしたユウトにしがみつく。


ユウトのシャツは、濡れていった。



「ごめんね…絽美………」


ユウトは悔しそうに呟くと、

絽美をギュッと抱きしめた。



「いや…いやだよユウト……」


絽美は未だにその言葉を呟き続けていた。



「絽美…あのさ、最後にさ…」


ユウトがそっと体を離したため、

絽美は顔を上げた。


そこには…優しい笑顔があった。