ヴァンパイアとの響存【完】

ベットの上には、静かに寝ている絽美がいた。


カーテンは閉まっていなくて、

輝く月が顔を覗かせていた。


近づくと、頬が濡れていることに気づいた。


「い…や……いかな、で…」


絽美は何かを言っていた。


(行かないで…?)


ユウトはそっと、絽美の頬を拭ってやった。



これは、絽美が“未来”を見ているときの症状だった。